7MHzのアンテナ  for 40m


開局当初から運用していたバンドで、ベアフットでも比較的QSOしやすい北米やオセアニアとのラグチューがメイン。DXingもアンテナ作りもゆるく取り組んでます。

 

 

 

フルサイズバーチカル full-size vertical with capacity hat

この頃はタワーを建てていなかったので、自宅の敷地の都合から垂直アンテナを選択。垂直アンテナにはいい思い出がないので、期待せずに作業開始。

 

 

 

 

500mlのPETボトルのキャップに鋼銅線を巻きつけ、

 

長さ1mの十字型キャパシティハットを作ります。

ボトル本体に銅線を20回ほど巻いて頂部コイルを挿入します。

 

エレメントはアルミパイプで長さは約9.5m。根元はφ45くらいで完全自立です。

 

 

 

 

 

マッチングで予想外の苦戦。ジャンクなコイルとゴミみたいな同軸ケーブルでLCを組んで何とかコンプリート。アースは1mの銅棒3本とジグザグのフルサイズラジアル3本の構成。SWRはバンド内1.3。

 

 

 

感想

想像通り、というか想像を超える、飛ばなさ(笑)。その前に、聞こえません(笑)。ノイズはとてもよく入ります(笑)。そんなわけで、やる気さえ起きず、次へ。

 

 

 

 

 

キャパシティハット付きエレベーテッドバーチカル

Elevated Vertical full-size with Capacity Hat and top coil

長さ5mほどのグラスファイバー釣り竿の先端に直径1mのハットを取り付け、その下にPETボトルにエナメル線を巻いたコイルを入れました。

 

釣り竿で足りないエレメントは下に引き下ろしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

八木アンテナは18MHzの5エレで、バーチカルの給電部はローテーターのすぐ下にあります。

 

ラジアルをロープに沿わせるように斜め下に引き下ろしています。外観は「アローライン」です。

 

 

アンテナ全景と運用環境。

 

入力抵抗はほぼ50Ωなので直接給電。給電部は約10mHです。

 

 

 

 

感想

前作のフルサイズバーチカルよりもだいぶ飛ぶようになりました。いや待てよ、春のコンディションのおかげかも?という不安(笑)。100WのCWで欧州深部やアフリカ南部、北米中部などとQSOできましたが、SSBでのラグチューはVKとW6あたりが精一杯。「聞こえれば飛ぶ」と書くと聞こえはいいですが、そもそも聞こえません(笑)。期待の代打!が内野凡ゴロからのゲッツーで試合終了という感じ(笑)

 

 

 

 

 

CD社 CV-48  3.5/7MHz バーチカル

Creative Design's 2band Vertical , model CV-48

自作のバーチカルが散々な結果なので、ここは市販品を買うしかないだろ、という自分なりに英断のつもり。ところが、これが嘘のように聞こえません! 悪夢再来です(笑)。考えるまでもなく、バーチカルは自作だろうがメーカー製だろうが構造は同じ。それよりも設置(アース)の仕方とロケーションが重要なのでした。

 

「水辺がいい」と聞いていたので、水が張られた田んぼの畦道(あぜみち)をお借りして設置。フルサイズの裸銅線を田んぼの端に埋設させてもらい、SWRはほぼ1.0。写真はないのですが、ルックスグッド!

 

気になる結果ですが・・・ここまで読んで気づかれた人がいるかもしれませんが、田んぼに水を入れるGWの頃はすでにローバンドのDXingは終わっている季節。まぁ、飛びは今まで一番良かったのですが、とにかく大苦戦しながら田んぼの真ん中に建てた苦労などまったく報われないノイズの多さ。

 

愛するCD社の名誉のためにお断りしておきますが、製品の品質には全く問題ありません。素晴らしいジャパニーズクオリティです。唯一の問題は、バーチカルアンテナは聞こえない、という品質や理論以前の問題です(笑)

 

というわけで、ろくな結果が得られないまま八木のブームパイプになりました(笑)。

 

 

 

 

 

ZLスペシャル(フルサイズ)  ZL special full-size

まだTV用の300Ω並行フィーダーが売られていた頃の昔話です。この2線式フィーダーを使った位相給電の八木アンテナを「ZLスペシャル」と呼んでいました。上から見ると「エ」の形になっていて、縦棒のところでフィーダーを180度ひねって位相しています。

(ZLスペシャルの写真については、「14MHzのアンテナ」のところに貼る予定です)

 

フルサイズのエレメントは全長19mもあり、普通はこれを孟宗竹やグラス竿などにはわせて固定します。わたしはと言うと、アルミパイプが買えなかったので13mHくらいにロープを2本張り、これにエレメントを沿わせて固定ビームで使っていました。強風でフェーズラインが切れるなど少々トラブルはありましたが、この時に初めて7MHzのビームアンテナの威力を体験しました。低い固定ビームでしたが、ヨーロッパ方面に対してそれなりに良い仕事をしてくれました。

 

 

 

 

 

フルサイズRDP 15mH  #1   

Rotary  Dipole full-size with Gamma match

15mHのタワーを建て、勢い余って、地上高比較用の25mHも併設。14の6エレを移設して、空いた15mHに7MHzのDPを取り付けてみることに。

 

 

 

 

φ50のエレメントに合う丈夫なインシュレータがなかったため、CD社のクロスマウントで直付け。数十年ぶりにガンママッチを採用。

 

 

 

 

 

マッチングロッドは長さ2m、φ10のアルミパイプ。5D-2Vを4m切り出して400pFの同軸コンデンサとしました。

 

 

 

 

 

 

センターがφ50t3.0なので全長が20mあってエレメントの垂れ下がりは少なめ。

 

SWRの調節は、ショートバーの位置だけで完了し、同軸ケーブルには手を付けませんでした。

 

 

感想

前2つのバーチカルに比べると、最初に感じるのはノイズの少なさ。実際、バーチカルで常時S8だったノイズレベルは平均S5、たまにS3くらいまで下がり、以前よりも格段に聞こえるようになりました。飛びについてはどちらが良いのか正直判断つきませんが、そもそもバーチカルはかなり強い信号しか聞こえないので、それほど信号が強いのならDPなら楽勝だ、という印象です。今後、どちらか選ぶとしたら迷うことなくDPです。

 

 

 

 

 

短縮形RDP 22mH  homemade Dipole 85%-length 

今回はコイルを入れてフルサイズの85%として、その分、高く上げてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

インダクタンスを加えてシミュレーション。フルサイズと比較しても、特に問題はなさそうです。

 

 

 

 

 

 

水道管用のスポンジを軸にエナメル線をグルグル、というチンピラな工作。空芯コイルのインダクタンス計算はとあるサイトを利用させていただきました。200Wなのでφ1.2で十分。

 

 

 

 

地上で仮組してアナライザーでチェック。大丈夫そうです。

 

 

 

 

 

 

単独でマストトップに取り付け。某社の7/10MHzRDPのようにみすぼらしい垂れ下がりはありません。

 

 

 

 

 

バランとケーブルを取り付けた後の値。MMANAでシミュレーションした通りで、作りっぱなしという結果に。アナライザーの表示が安定の怪しさ。同軸ケーブルの電気的な長さは合っているはずなので、残留リアクタンスがなければ本来は1.25と表示されるべきです。まぁ、それくらい気になりませんが。(笑)

 

 

 

 

 

 

感想

サイドはちゃんと切れ、SWRもバッチリ、見た目も悪くありません。

 

   以上です。 (笑)

 

何と言うか・・・あー、RDPってこんな感じだよなぁ、です。夕方からは北米西海岸が、早朝はヨーロッパがまずます聞こえ、200Wでもそれなりに飛びます。しかし、率直に言って「感動がねぇ!」です。 製作という点では予想以上に上手くいきましたが、この体験により、その後、(R)DPを作ることがなくなりました。

 

 

 

 

 

CD社 AFA-40およびAFA-40改

Creative Design's Yagi phase feeding, model AFA-40 

エレメント全長14m強の短縮型HB9CVでしたが、18mHにおける働きは優秀でした。こんな逸品がラインナップから消えてしまったのが残念です。その後、フルサイズ化しましたが、受信では明確な違いは体感できなかったものの、100Wでの飛びが格段に向上。7MHzでは、2022年の4エレベント八木についで自分史上2番目に良かったアンテナですが、春先の強風に吹かれ、1シーズンで強制終了(笑)。

 

 

 

 

 

CD社 714X 

Creative Design's multi-band Yagi, model 714X

人生初のコンクリレスタワーを建てる前に購入し、仮設のつもりで7mHに設置。これが意外に良くて、3年間使い続けました。特に7MHzでの受信能力は優秀で、夕方から潮が引くようにノイズレベルが下がり、北米の信号が浮いてくることに感動しました。当初、100Wということもあり、よく聞こえてあまり飛ばないというストレスはありました。

 

その後、人生初のタワー兼人生初のコンクリレスタワー(KT-18R)が完成し、飛びが抜群に改善されました。受信も、今まであまり聞こえなかった南米やヨーロッパ、アフリカの信号が聞こえるようになり、再びの感動。ちょうど90年代に入り太陽面活動が活発化、それなりに良く聞こえて飛んでいた14MHzで本格的にDXingが楽しめるようになり、続いて21MHzもハイコンディションに恵まれ、マルチバンダー714Xが大活躍しました。

 

さて、客観的に714Xの性能を考えてみると、7MHzは20mHまたはそれ以上の高さがあれば、おそらくほとんどの人にとって長く使える性能だと思います。短縮型とはいえ、このバンドで10dBiのゲインがあることのメリットはかなり大きいはずです。CL-40Eなどの超弩級アンテナを除けば、ベストバイではないでしょうか。

 

14MHzはほぼフルサイズであり、その後、何度か使ったフルサイズ4エレのCL20と同等の送受信性能があります。ただ、「14MHz4エレ八木」の性能をどう感じるか、どう評価するかは使う人によってかなりの大差を生じると思います。最上位の5エレが望ましいところです。

 

21MHzはフルサイズの4エレ八木 CY-154と同等です。これも14MHz同様、評価が分かれるところですが、率直に言って、21MHzの4エレというのは物足りません。14MHz以上に5エレがほしいところです。現行モデルなら714XXWですね。

 

 

 

 

 

位相給電V型八木(730V-1?+730V-2?)

phase feeding V-Yagi homemade,

a pair of Create Design's model 730V

CD社V型ダイポールをモデル違いで組み合わせて位相給電しました。

 

 

 

 

 

 

まず、別々に頂いてきたアンテナを単体でチェック。大丈夫そうです。

 

 

 

 

 

 

前後の組み合わせを考えますが、長いほうのV1?V2をとりあえず後側に配置して、なおかつフロント方向に開く

  くく (front) という形に。

 

 ※ 逆向きの「くく(back)」のほうが良いというアドバイスを受けて変更するも、送受信性能がかなり悪化しました。

 

まずはフェーズラインだけを取り付け、アナライザーで確認。それぞれのエレメントにヘアピンを接続して再度確認。

 

※実際に運用しながら調整した結果、ヘアピンは長い方のエレメントのみ接続。 

 

 

エレメント間隔は1/8λで5mに。フェーズラインはφ3くらいの被覆銅線をブーム中央で反転。給電は前側から行います。

 

 

 

 

タワーに取り付けた状態。 表示に誤差があるのはどんまいです。(笑)

 

 

 

 

 

 

感想

ハッキリ言ってかなり・・・イイです! まず、ビームがちゃんと効いており、特にF/Sは抜群。F/BもフロントS9の信号がバックでS7くらい。RDPで苦しかった南米と楽勝でQSOできるようになりました。ウラル山脈超えも断然違います。AFA40も714Xもそうですが、7MHzではたとえ短縮形であってもビームアンテナは非常に有効です。特に耳の良さがRDPよりも断然良好で、S/Nがかなり改善され、バンド全体が静かになり、夕方からDXの信号が浮いてくるのがハッキリ分かります。これは、バーチカルやDPでは体験できません。短縮形であることの最大のデメリットは、飛ばすためにパワーが要ることです。CWなら500Wで十分だと思います。

 

 

 

 

 

7MHz4エレ ベント + 28MHz 8エレ コンビ八木

Combination Yagi 4el Bent for 40m and 8el for 10m

当初は14MHz6エレと28MHz8エレのコンビ八木から14のエレメントを4本残し、その先端に長さ約5mのIV線を付け足す、という安直な手法で作った4エレ ベント八木。

 

最初は、垂直エレメントがエレメント全長の50%を占めるため効率の半減を見込んでいました。ところが、MMANAで何度シミュレーションしても素晴らしい結果が表示されます。これに手応えを感じて、とにかくチャレンジしてみることに。

 

14のエレメント長はそのまま生かして、MMANAで算出した長さにIV線をカット。圧着端子にハンダ付けして各エレメントの先端にビス止め。

 

 

 

15:00を回った頃、リグのスイッチを入れ、ワッチ開始。まず気づいたのは、異様な静かさ。これまでの経験から、M型コネクタの接続不良を疑いましたが問題なさそう。恐る恐る送信してみると、SWRはバンド内1.1〜1.5くでほぼシミュレーション通り。

 

国内QSOは殆ど聞こえず、ノイズレベルもほぼ0〜2。絶対に変だ。それでもビームを回してDXを探すもほとんど聞こえず、ここまでくると不安でしかない。

 

オセアニアや東南アジアを探そう180に向けてバンド内をスイープすると、7.170付近で北米中部のラグチューが聞こえる。150度くらいにビームを振るとQSBを伴う55くらいで聞こえる。ロングパスらしく、期待せずに1コール。QSO成立。!

 

翌朝は早起きして05:00頃から330度あたりにビームを振ってCQ DX。それまでCWでもQSO困難だったGMやF、OEなどCQ zone14辺りの数局とSSBで楽々QSO。その日は、運良くEA8カナリア諸島とQSOできたおかげで1day WACが完成。まさか、40mでGMやHP、FRなどとラグチューするとは夢にも思いませんでした。

 

毎晩のようにアンテナについて熱く語り合っていた故W6CCPにも報告したかったなぁ。きっと、聞き慣れたあの声で笑ってくれたろう。

 

と、こんな感じで、とにかく驚くほど静かでDXがよく聞こえ、胸がすくような抜群の飛びです。CWであれば200WでとことんDXingが楽しめます。

 

ちなみに、このアンテナよりもよく聞こえていた局のQRZページを拝見すると、7エリアの25mHのフルサイズ4エレや、0エリアの30mH?40mH?の同5エレです。先方のレポートが正しければSメータで2つほど違いがあります。

 

とはいえ、設備のコストが桁違いですので、コストパフォーマンスという点では圧勝です。貧局の強がりですが。笑